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雅玲の日記

埼玉県さいたま市にて生田流正派の琴教室・三味線教室を営む中川雅玲の日記です。
新しい可能性を目指して常に新しいことにチャレンジしています。そして保守的な面も守りながら^^
日本の伝統芸能を少しでもたくさんの方に伝えていけたら....
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2010.11.29 情熱の邦楽コンサート

_ 情熱の邦楽コンサート

東京のいちょうがとても綺麗に色づいています。いよいよ晩秋も終わり、もうすぐ冬ですね。


この時期になるともう来年かぁ.....と思いつつ、ちょっと寂しくなります。

昨日はすみだトリフォニーホールに情熱の邦楽コンサート聴きにいってきました。
若い力あふれる、邦楽らしくない?!コンサートで楽しかったです。

プロ・アマ問わずの出演コンサートでネット上でメンバー募集したチームや、洋楽、J-popのアレンジなどもりだくさんのプログラムでした。
なかでもブラジルのショーロを尺八、7弦ギター、鼓、和太鼓でアレンジしたものがとてもよかったです。
聴いていて思ったのはやはり、邦楽は本来の曲をひくのが一番いいのかも.....ということです。
洋楽やJ-popのアレンジは和楽器でひくという新鮮さはあっても、はたして演奏者の方は奏法に無理がないのか.....音楽を追求していく深みはあるのか、という点では本来の邦楽曲に勝るものはないということです。

気楽にきける、気軽にひけるという意味で、浅いものを楽しむという点ではポップスのアレンジなど、とてもよいと思います。

邦楽の一般への普及を考えたときにやはり、気軽にきける、弾けるものはてっとり早い手段ではありますが何か、本来の邦楽とは違う気がします。ここが難しいところですね。
古典の深みや暗譜してひく喜びのようなものに達するまでにはやはり長い年月と地道なお稽古が必要になってきます。
そのような深い音楽だからこそ、魅力があり聴き応えのあるものではないでしょうか。
そうなると専門的になってしまいどうしても一般の方は入りにくいということになり、ますます邦楽は衰退の道をたどることになります。

邦楽関係に携わっている方に共通する悩みではないでしょうか。

とはいっても我が家の子供達は深い、浅いに関係なく、勉強の合間の気分転換に音楽(ピアノや琴)を楽しんでいます。
本来理想とする音楽の楽しみ方ではないでしょうか。

そういう意味では日本の将来をになう子供達に先入観のない小さなうちから日本の音楽をなんとなく楽しむ環境作りをもっとしてあげたいなぁなんて思います。

色々模索しながらの毎日ですが、昨日のコンサートは閉塞的な邦楽界の中でネットを駆使した仲間集め、流派を超えたコンサートとしては、異色の光、希望の光をはなってくれたコンサートだったと思います。

総勢44人という出演者の方たち、お疲れ様でした。
舞台裏は想像を絶する大変さだったとお察しいたします。



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